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第11回 キャリアオーナーシップとはたらく未来 研究会を開催~参画企業それぞれの一年間の学びを振り返る~

2022.03.11

研究会

2022年2月15日、「キャリアオーナーシップとはたらく未来コンソーシアム」の第11回 研究会が開催。いよいよ3月の今期最終回も迫った第11回 研究会では、参画企業8社がそれぞれのグループに分かれ、当コンソーシアムで今期何を学び、これからそれぞれの実務でどう活かしていくのか、そして来期のコンソーシアムではどのようなテーマに取り組んでいきたいかについて、ディスカッションとプレゼンテーションを実施しました。
 
本記事では、各社の発表内容のグラフィックレコーディングによるまとめと、発表内容の一部をご紹介します。

INDEX

    Aチーム(キリンHD、KDDI、コクヨ、富士通)の振り返り

    このコンソーシアムへの参加を通じて、各社の実際の施策や課題を生で聞くことで、現場感を知ることができ、自分達が向いている方向性は正しいという確信は得つつも、課題ごとに見ていくと他社より進んでいる部分もあれば、遅れている課題もあるということを改めて認識し、各社ごとにフィットする施策は異なっているということを実感しました。
    今回の内容を自社に持ち帰り推進していく時に、どう経営層に伝えるのかというトップコミュニケーションが改めて難しいと感じています。また「実際にどこからどうやっていくのか」「その施策は本当に結果が出るのか」など、具体的なそれぞれのプロセスに難易度の高さを感じているのが現状です。

    経営層の巻き込みの次の段階として、現場のマネジメント層の理解を得ていくのも重要ですが、ここにもハードルがあります。管理型ではないマネジメントを推進することが、キャリアオーナーシップを根付かせる近道なのではないかという仮説を私たちは持っていますが、そこを実現する道筋に課題があると感じています。

    各企業共通しているのは、現時点では「見える化」の施策を中心に行っていることです。人材開発カルテや手上げでの人事異動などを活用した具体的な機会提供を通じてキャリアオーナーシップが可視化されつつあります。ただ、それをどう次の「増やす」施策や「つなげる」施策へと展開していくのか、次の行動をデザインして継続して取り組むことが重要だと感じています。

    また、企業規模によってキャリアオーナーシップに関する課題感は異なる部分があると感じています。

    特に歴史の長い大企業の場合、規模の大きさがそのまま浸透させる難しさに繋がるので、現場に気づきを与えるような施策を同時多発的に行っていく必要があると考えました。

    来期に向けて取り組みたいことについては、4つのテーマが出てきました。

    1つ目は、キャリアオーナーシップの浸透具合の指標による「見える化」です。見える化を通じて、キャリアオーナーシップが組織にポジティブな影響を与えることについて、ファクトが伴う形で理解を広げていきたいと考えています。

    2つ目は、マネジメント層への理解の広げ方です。キャリアオーナーシップ人材が増えると現場の生産性が上がるということを、経営サイドにいかに理解してもらうかが課題となるので、キャリアオーナーシップ経営を行っていくうえで組織に期待することなどを言語化したり、キャリアオーナーシップ経営を行うための手法を編み出すなど、具体的なアクションを行っていく必要があると考えています。

    3つ目は、変化を需要せず固まってしまっている人に対しての施策です。これに関しては、仕組みをつくるだけではなく、行動のデザインまで行う必要があるかと思います。大きな方向性は定めつつ、自社のカルチャーに合わせてローカライズした施策が必要だという話が出ました。

    4つ目は自社だけの限界を超えた新しいアクションを生み出すことです。チャレンジングではありますが、コンソーシアムならではの価値を生み出せたらと考えています。

    Bチーム(三井情報、ヤフー、LIFULL、パーソルキャリア)の振り返り

    社員1人ひとりがキャリアオーナーシップを持って活動するのはもちろん大事ですが、それを支援する直属の上司の重要性も高いと考えています。

    ただし、直属の上司が全ての権限を持っているわけではないので、責任を負わせすぎないように気をつけつつ、それぞれのキャリアオーナーシップに対するリテラシーを高めることで、適切なマネジメントができるように能力開発していくのが理想であると考えています。

    仕事の多角化が進んでいる中で、人材のポートフォリオが動的になっています。その中で人事部側は、どうやって育成していくのか、成果に対して仕事内容や給与の面でどのように報いていくのかについて、考え方を変えていく必要があります。一方で、社員1人ひとりのキャリア自律への意識を高めていくという時に、日々の仕事へのアサインや仕事への意味付け、機会の提供などを、人事が主導して行っていくのが果たしていいのだろうか、むしろ社員自身がつくりだしていくべきではないかという議論も私たちのチームではありました。
    そして、会社が目指す方向を社内に発信することが、社員の内発的動機の形成に大きく影響するので、いかに発信をするべきかという議論も出てきました。

    メールでの発信だけでなく、動画などを活用することで「しっかりと届ける」「理解してもらう」「方針を示す」ということに注力する必要があると考えています。

    一方で、たくさんの情報を届けても、社員側が情報を取りに行くプロセスが整っていないと、結局見られないまま終わってしまうので、いかに整えるかを検討する必要があるという話になりました。

    来期に向けて取り組みたいことは、大きく2つあります。

    1つ目は「仕組み化」の持つ課題です。職種も多様化する中で、どのような人材をいつまでに育てるのかという観点が、経営と人事をつなぐうえで重要だと考えています。

    経営と人事がコミュニケーションをとり、目線を合わせないと、方針のズレが生じてしまいます。どのように必要な人材を定義するのか、必要な人材をどのように育てるのか、それに対する組織の要請と個人の動機付けをどうつなげるのか、これらをしっかりと定義した上で、仕組みに落としていく必要があると考えています。

    また、必要だと定義された人材は、市場においてもニーズが高く、取り合いになっている可能性が高いため、その人材に社内で活躍し続けてもらうためのアプローチが経営活動の中で必要になると考えています。

    2つ目は「増やす」施策に該当するところです。人事の現場にとって、手触り感のある課題について、もっと生々しい議論をする必要があるという意見が出てきました。

    今回のコンソーシアムに集まっているような前向きに取り組んでいる企業はまだまだ少数派で、キャリアオーナーシップって何?という感覚の企業の方が多い状況です。

    また、大事なのはわかるけど、何からやればいいのかわからないという企業も少なくないでしょう。

    そのような企業にキャリアオーナーシップを広めるためのアプローチをするには、人事の現場の経験に即した手触り感のある示唆、あるいは進めているがゆえの課題や困りごと、それに対するアプローチなど、施策を進めるために具体的に何にどう対処したらいいのかを、一緒に考えて言語化していくことが必要だと考えています。

    構成:河原あずさ・西舘聖哉(Potage)
    グラフィックレコーディング:くぼみ
    企画:伊藤剛(キャリアオーナーシップ リビングラボ)

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