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キャリア
オーナーシップが、

社会を動かす。

人生100年時代の中、年功序列や一社終身雇用制度は崩れ始め、「はたらく」をとりまく社会環境は激変しています。これまでのような画一的な働き方ではなく、多様な個人に対応した、働き方や人材育成、雇用モデルといった変革は、もはや日本社会において待ったなしの必須課題となっています。

こうした状況の中で、一人一人の個人が、自律的に成長し続けるために不可欠なのが「キャリアオーナーシップ」。はたらく個人の力を最大化させ、社会の力にするために、企業はどう向き合い、新たな関係性をつくっていくべきなのか?まだ答えの問いに対し、先駆的に取り組む企業が自ら実践・実証し、企業と個人の持続的な成長を実現する「はたらく未来」を模索していくのが本コンソーシアムです。

活動概要

研究会

これまで部分最適で分断しがちだった事業視点と人事視点で課題を統合的に捉えます。
各社の実践知から有効な打ち手を導きながら、事業成長に資する新人材戦略を形作ります。

実証実験

導かれた課題と戦略仮説を検証。
個人と企業の新たな関係性を実現するため、実践・実証を参画各社自ら行い、社会への提言を裏付けていきます。

社会発信

各回の研究会における情報の発信や、各種活動をまとめたレポートの発信など、世の中に対して「はたらく未来」の提言を実施していきます。

キャリア
オーナーシップとは

キャリアオーナーシップとは、個人が自分の「キャリア」に対して主体性を持って取り組む意識と行動(=オーナーシップ)のことをいいます。
「キャリアオーナーシップ」という言葉は日本で生まれた比較的新しい造語で、明確な定義はありません。代表的なより詳しい説明として、『個人一人ひとりが『自らのキャリアはどうありたいか、如何に自己実現したいか』を意識し、納得のいくキャリアを築くための行動をとっていくこと』(「我が国産業における人材力強化に向けた研究会」報告書(経済産業省、2018年)や『個人が自らの問題意識を持ち、学び、働くことを通じて、自らの「羅針盤」をもってキャリアを構築していくこと』(引用:キャリア教育アワード・キャリア教育推進連携表彰)などと説明されています。
いずれの説明も「意識」と「行動」の両方が伴っている点が特徴です。

キャリアとは

では、「キャリア」とは何でしょうか。「キャリア」とは、過去から将来の長期にわたる職務経験やこれに伴う計画的な能力開発の連鎖を指すものです。「職業生涯」や「職務経歴」などと訳されます。(引用:平成14年7月、厚生労働省「キャリア形成を支援する労働市場政策研究会」報告書)
このほか、「キャリア教育」の分野では『「キャリア」とは、「人が、生涯の中で様々な役割を果たす過程で、自らの役割の価値や自分と役割との関係を見いだしていく連なりや積み重ね」』と説明されています。(引用:平成 23 年 1 月 31 日、中央教育審議会「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」(答申))
いずれの説明でも、過去から将来にわたる「連鎖」や「連なり・積み重ね」といった生涯にわたって積み重なっていくものという点が共通しています。

キャリアオーナーシップが注目される背景

キャリアオーナーシップという概念は、人生100年時代の訪れとともに注目され始めました。人生100年時代の中、年功序列や終身雇用が限界を迎え始め、個人はひとつの企業で勤めあげるのではく、生涯にわたり個人のライフステージの各段階で活躍し続けることが求められる社会となり、一方の企業の役割は、従業員を単に「雇用すること」だけでなく、「社会で活躍し続けられるように支援すること」へと変化しました。
これからの企業の役割としては、「トップコミットメントの伝達」、「個人のマインドセットへの働きかけ」、「キャリア形成のための多様な機会提供」や「一人一人のモチベーション開発に軸足を置いた人事制度設計」などが重要になってくるといわれています。こうした役割の中でも特に、企業が個人に対しての支援を行う際には、「企業の成長」と「個人の成長」が一致していることが望ましく、個人としても自らのキャリア・ビジョンを明確にしつつ、企業との対話に臨むことが必要です。
また、「キャリアオーナーシップ」が注目されるもう一つの背景には、ESG投資の拡大があります。環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)要素も考慮した投資の拡大で、ESGの中でもSに関連する人的資本(human capital)の情報開示が求められつつあります。
2020年1月、人材が企業の競争力の源泉となる中で、中長期的な企業価値向上の観点から「人的資本経営」を推進することを目的に「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会」が経済産業省に設置されました。その報告書(通称:「人材版伊藤レポート」)において、「企業は、画一的なキャリアパスを用意するのではなく、多様な働き方を可能にするとともに、働き手の自律的なキャリア形成、スキルアップ・スキルシフトを後押しすることが求められる。」と指摘するとともに「個人は、キャリアを企業に委ねるのではなく、キャリアオーナーシップを持ち、自らの主体的な意思で働く企業を選択することが求められる。」と報告されています。
キャリアオーナーシップは、個人の側からも、企業の側からも注目されている、これからの時代の「新しい個人と企業の関係性」を象徴する考え方なのです。

キャリアオーナーシップに内包される5つの中心概念

キャリアオーナーシップは、時代の要請から注目され始めたキーワードですが、時代のニーズや個人・企業双方が期待するイメージなどが混ざり合い、さまざまなイメージを内包しています。
例えば、個人の側からは「自分らしい仕事や働き方を自分で決めて、選ぶ」といったイメージであったり、企業の側からみれば、自ら自分の仕事に新しい意義を見つけ、仕事を創造していく「自律・自走」というイメージだったりします。
 キャリアオーナーシップ リビングラボ(運営:パーソルキャリア)が、2020年にキャリアオーナーシップ概念の探究を開始し、さまざまな書籍や対話を通じて、その言葉に内包される中心概念を5つに整理し、公開しています。
 そこでは「仕事を通じた自己実現」のみならず、「ありたい自分の生き方を構想する」、「個人の好奇心やモチベーションを起点に行動する」、「変化に適応し、学びを積み重ねる」、「(自己実現は一人ではできないため)会社や環境と調和し、好循環を生み出す」といった、これからの時代や個人・組織に重要な考え方や姿勢が反映されています。

解説:伊藤 剛 (キャリアオーナーシップ リビングラボ 運営責任者)