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先進企業CHRO/CHOインタビュー Vol.5

丸井グループ・小島玲子、石岡治郎「事業成長を形づくるウェルビーイング経営と「手挙げ」の文化」

2022.05.27

インタビュー

先進企業

「キャリアオーナーシップが、社会を動かす。」そのような宣言とともに最先端のはたらき方について研究する「キャリアオーナーシップとはたらく未来コンソーシアム」。「個人の主体的なキャリア形成が、企業の持続的な成長につながる」という考えの下、「キャリアオーナーシップ人材を活用し、企業の中長期的な成長を生み出していくには、どうしていくべきか?」という問いについて、議論・実践・検証を重ねています。
 
キャリアオーナーシップ推進の議論を深める上で欠かせない国内企業の先進事例を人事責任者に語っていただく企画「CHROインタビュー」。第5弾は、ウェルビーイング経営を提唱して、人材への投資を積極的に行いながら「手挙げ」の文化を実践する株式会社丸井グループ・取締役 執行役員 CWO(Chief Well-being Officer) の小島玲子さん、人事部長(現在は執行役員人事部長)の石岡治郎さんにPotage代表取締役の河原あずさとキャリアオーナーシップ リビングラボの伊藤剛がお話を伺いました。

小島 玲子
株式会社丸井グループ取締役執行役員CWO

医師、医学博士。大手メーカーの専属産業医を約10年間務める傍ら、総合病院の心療内科にて定期外来診療を担当。2006年より北里大学大学院医療系研究科に進学し、医学博士号を取得。11年に丸井グループ専属産業医となり、健康経営の推進役を担う。19年に執行役員、21年に取締役執行役員CWO(Chief Well-being Officer)に就任。
現在「日経ESG」にて、「ウェルビーイング経営のススメ」を毎月連載中。著書に「職場面接ストラテジー(共著)」など。

石岡 治郎
株式会社丸井グループ執行役員人事部長

1997年に丸井グループに入社。婦人服売場、婦人雑貨売場を経て、全店の販売促進や広告企画業務を担当。その後、北千住店や有楽町店、博多店の開店に従事した後、2017年より人事部人材開発課長、2019年より人事課長として、グループ全社の人材育成企画や人事異動を担当。2020年に人事部長、22年に執行役員人事部長に就任。

INDEX

    「手挙げ」の文化が育む社員の自律心

    御社のカルチャーを体現する言葉として、「手挙げ」があります。自分で希望する仕事を申告したり、参画したいプロジェクトへの応募をしたりと、自身の動機にしたがって行動する起点になるという意味で、当コンソーシアムが言う「キャリアオーナーシップ」と直結していますが、これが根付いていった経緯について教えて下さい。

    小島:時代の変化もあって、自ら考え、自ら行動する人を増やす必要が生まれてきたというのが、「手挙げ」を推進している理由としてあります。

    物が大量に売れた時代は小売の力が強く、流行している商品を店舗に置けば売れる時代でした。現場の社員も、自分の考えで工夫する必要は特になく、売れるものを効率よくご案内し、たくさん売ることが求められていました。ところが、物が売れなくなり、「モノ消費からコト消費」の時代になると、物をたくさん売るのではなく、体験価値を提供することが重視されるようになり、上意下達の組織文化では対応が難しくなりました。そういった大きな変化に加え、貸金業法改正やリーマンショックの影響もあり、2009年と2011年には、赤字決算を余儀なくされました。このままでは企業が生き残れないという危機感の下、組織風土を本気で変えなければならないという背景があり、10年以上かけて「手挙げ」の浸透に取り組んでいます。

    「手挙げ」文化のきっかけは、中期経営推進会議という重要な会議体でした。その会議では、300人くらいの管理職を一堂に集めて四半期決算の内容を社長が発表するなど重要な話をするのですが、2008年当時の写真を見てもわかるように、参加者は黒いスーツを着た男性管理職ばかりで、多様性が感じられないわけです。中には、居眠りをしている人もいました。

    何故そのようなことが起きていたかというと、参加者が、受け身の姿勢だったことが挙げられます。まずは、「ここから変えなくては」と社長である青井は考えました。そこで、「出たい人が手を挙げて参加する」という形に変えていくことにしたのです。

    どのように仕組みを変えたかというと、中期経営推進会議に出たい人は、エッセイ、つまり作文を提出して下さいという形にしました。名前や職級を伏せた状態で審査をして、「熱意があるか」「ちゃんと事前に勉強をしているか」など、いくつかの審査基準にてらして、選ばれた人達がこの会議に出られるという流れにしました。

    現在の中期経営推進会議の様子を見ると、当時とは全く異なります。今は、コロナ禍の影響で、オンラインとリアルのハイブリッドで開催していますが、参加者は女性や若手が増え、熱心にメモをとったり、自ら質問するなど積極的に参加しています。

    今では、社長が経営について語る会の他に、月に1回の頻度で、外部の有識者や協業先の会社の社長にご登壇いただき、その方々の思いや価値観を当社の社員と共有するといった会を開催しています。毎回1000人以上応募があり、300人くらいが選抜されて、実施されています。

    石岡:中期経営経推進会議は象徴的な事例の1つですが、他にも昇進試験や外部ビジネススクールへの派遣、全社横断のプロジェクト活動など、あらゆることが「手挙げ」になっています。人事異動についても、「この仕事をやってみたい」と手を挙げる機会として「自己申告制度」があります。半年に1回、定期異動のタイミングがあり、1,300人くらいの社員が動きますが、その時に自己申告を必ず確認しています。手を挙げたら100%異動できるわけではありませんが、自己申告には何で異動したいか、そのためにどんな努力をしているか、というキャリアに対する想いが示されていますので、自己申告は一人ひとり細かく確認するようにしています。

    この10年間、どのようなプロセスで「手挙げ」は浸透していったのでしょうか。

    石岡:最初から「手挙げ」が文化としてあったわけではなく、長い時間をかけて徐々に浸透していきました。
    2005年に青井が社長に就任した時に、まず取り組みたいと考えたのが、働き方改革、組織風土改革でした。当時は成果主義を取り入れている企業が多く、丸井グループも同じように成果に基づく人事制度だったこともあり、成果が優先されるあまり、職場環境は荒れ、風土もどんどん荒んでいきました。
    そのような中、2007年に「お客さまのお役に立つために進化し続ける」「人の成長=企業の成長」という経営理念を策定し、目指す姿に向けて取り組みを開始しました。先程の中期経営推進会議のように、手を挙げるきっかけになる様々な取り組みを継続して実施することで、少しずつではありましたが、日々の仕事を通じて一人ひとりが自ら考えて、自ら行動する、という風土が醸成されていきました。こうした背景から、「手挙げ」の文化が根付いていったと考えています。

    積極的に「手挙げ」をされる方の傾向はあるのでしょうか。

    石岡:一言で言うと「チャレンジ意欲が高い方」だと思います。こうした方は、先程の中期経営推進会議はもちろん、プロジェクト活動や社外研修等、様々な場面で毎回手を挙げている傾向があります。
    自己申告を見てみても、「新しいことにチャレンジしたい」と、ただ希望するだけではなく、その理由もはっきりしています。「自分が経験してきたことを活かし、この仕事に取り組みたい」、というモチベーションが高く、だから「次はこういうことをやりたい」というイメージが見えている方が、手挙げをする傾向があると感じます。

    あまり手挙げをされない方のチャレンジについては、どのように促進していますか。

    石岡:手挙げをされていない方に対する促進策、というわけではありませんが、例えば人事異動において、自己申告で手挙げをしていなくても新たな職場に異動するケースもあります。最初は苦労するかもしれませんが、やってみると面白かったり、やりがいにつながったりと、異動がきっかけで成長につながった、という方も多くいらっしゃいます。
    この具体的な例が、グループ会社間を異動する「職種変更」という制度です。これは、例えば売場で接客をしていた方がシステム会社に異動する等、全く異なる職種を経験する制度で、異動した直後は右も左も分からず、苦労の連続ですが、経験を積んでいくことによって、前職での経験を掛け合わせた新しい発想で提案ができるようになる等、本人の成長はもちろん、職場の活性化にもつながっています。2022年4月現在で、丸井グループの約8割の社員が、この「職種変更」を経験しています。
    このような新しい経験の積み重ねにより、変化に強い人材へと成長し、結果として、次はこういうことに挑戦してみよう、というように、新しいことに手を挙げてチャレンジするきっかけにもなっていると考えています。

    御社の求める人材像には「共感する力をベースに、革新する力を合わせ持つ人」とあります。この「共感」と「革新につながる力」がどうバランスするのが理想だと認識されていますか。

    石岡:「共感する力」と「革新する力」というのは、一見並列しているように見えますが、実際のところは、共感する力をベースに持っている人材が、革新を起こしていくという順番だと考えています。当社は、ほとんどの社員が入社するとまずは売場で接客を経験し、ベースとなる「共感する力」を身につけます。そこに、先程申し上げた職種変更等の取り組みを通じて、革新を起こす変化に強い人材を生み出す流れをつくっています。
    一人ひとりがステークホルダーのニーズにお応えするために、ベースとなる共感力を活かして革新を起こし、丸井グループらしい新しい価値創造につなげていく、このような流れを創っていくことが理想だと考えています。

    ウェルビーイング経営が企業価値に与える影響

    御社では「ウェルビーイング経営」を掲げていて、数々の施策に取り組まれています。ステークホルダーからも高い評価を受けていますが、こちらとワークエンゲージメントのつながりについてはどのように考えて取り組まれているのでしょうか。

    小島:当初は健康経営と呼んでいて、今ではウェルビーイング経営と呼んでいるのですが、そもそものお話をすると「健康とはウェルビーイングな状態であること」であると定義されています。

    WHO(世界保健機関)は、1948年のWHO憲章における「健康の定義」として、「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態(well-being)にあることをいいます」と記述しています。

    そして弊社の経営理念を見ると「人の成長=企業の成長」というものがあって、社員1人1人がいきいきと満たされた状態で仕事をすることが、事業の成長につながるという思いがこめられています。その方向性は、まさしく「健康」即ち「ウェルビーイング」のありようを体現していると考えています。

    弊社のウェルビーイング経営の特徴は2つあります。1つ目は経営理念と一体であること、そして、2つ目は、手を挙げて参加する自律的な取り組みであることです。「お客さまのお役に立つために進化し続ける」「人の成長=企業の成長」という理念を体現するには、社員1人1人が自律しながらいきいきと満たされた、ワークエンゲージメントの高い状態で仕事をして、組織文化を継続的につくっていくことが大事ですし、その文化の変革が、新たな事業戦略の実行を可能にすると考えています。

    このウェルビーイング経営はどのような理念のもとに実践されていて、事業戦略とどのようなつながりを持っているのでしょうか。

    小島:弊社のミッションには「すべての人が『しあわせ」を感じられるインクルーシブで豊かな社会を共に創る」とあり、バリューには「信用はお客さまと共につくるもの」とあります。いずれも「ステークホルダーとの共創」が意識されていて、これがウェルビーイング経営の考え方と強くつながっているものになります。

    当社の目指すウェルビーイングは、「お客さま」「お取引先さま」「株主・投資家」「地域・社会」「社員」そして「将来世代」という6つのステークホルダーを重ね合わせて、それぞれが調和をしながら、それぞれにとっての「利益」や「しあわせ」を拡大していけるというものです。ここに「将来世代」が入っているのが大きな特徴です。今のZ世代などの若手だけでなく、まだ生まれていない方々も含めて「将来世代」と表現しています。

    直近の共創レポートでは、私たちがしたいこと/できること/稼げること/ステークホルダーが求めていることを重ねる「Ikigai」の図でこれを表現しています。

    よく会社の社会存在意義について「パーパス」という言い方をされますが、当社ではこれを「インパクト」と呼んでいます。パーパスは「私たちが目指す姿はこれです」といったように「私たち」という言葉が主語になりますが、私たちは「ステークホルダー」を主語にしたいという気持ちがとても強いのです。ステークホルダーが求めるところは何かを起点として、その中で私たちがしたいこと/できること/稼げることを重ねた部分が「インパクト」だと定義しています。

    そのために、インパクトで実現したい未来を明確化しています。「将来世代の未来を共に創る」という項目や、社員の幸せだけではなく、ステークホルダーも含めた「1人ひとりのしあわせを共に創る」という項目、そして「共創のプラットフォームをつくる」という項目があり、それぞれに事業としての主要KPIを設けています。そして、その積み重ねの結果として、財務的なKPIを達成していこうということを、会社として打ち出しています。

    社員がウェルビーイング経営に自律的に取り組むために、どのような施策を行っているのでしょうか。

    小島:大事にしている施策として「Well-being推進プロジェクト」があります。まだインパクトという表現をしていなかった2016年からスタートしています。社長の青井も、自ら考え、自ら行動する、自分のやりたい気持ちを大事にして、関わる人たちが、「しあわせ」になる会社にしたいという思いがある中で、それを体現するプロジェクトとして始まり、当初は「健康経営推進プロジェクト」と呼ばれていました。

    毎年「手挙げ」をしながら進めていて、定員の2倍から5倍の応募がある中で、メンバーを変えながら、プロジェクトメンバーが自ら考えた様々なウェルビーイングを実践する取り組みをしています。

    例えば、地域を元気にする取り組みと言うことで、地元の高校生と一緒に「普段は表に出せない感謝のメッセージ」を1,400件ほど集めて、中野マルイに展示しました。2021年には「インクルージョンフェス」という全国の店舗とオンラインを組み合わせたイベントを企画し、法政大学の学生さんと一緒にESGに関するトークセッションを実施したりして、いわゆるZ世代と組んで活動を広げるということもしています。

    非常に興味深い取り組みですが、ウェルビーイング経営の推進にあたっては、ステークホルダーや社員に対して、どのような根拠を持って意義を説明されているのでしょうか。

    小島:例えば「ウェルビーイングアクションと、ワークエンゲージメント・ストレス度の関係」という形でとりまとめて発信しています。全社員の67%にあたる4,250名の社員が、職場における健康の取り組みに参加しているのですが、社内のストレスチェックやワークエンゲージメントの調査の結果とつけあわせると、参加していない社員よりもストレス度が低く、ワークエンゲージメントが高いという結果が出ているのです。このような根拠を元にウェルビーイング経営の意義を伝えています。

    また、ESGプレミアムという考え方を対外的に発信しています。5年くらいの中期のスパンで見た場合に、ESGの取り組みを行って以降、一株あたり純利益(EPS)よりも、実際の株価の方が高くなっています。ということは、投資家の皆さまから、財務とは違う要素で、会社の評価を頂いて株価につながっていると捉えることができ、このプラスの差分を「ESGプレミアム」と呼んでいます。

    ESGの取り組みに関しては、様々な認定や表彰を頂いており、そのタイミングでこのESGプレミアムが上昇する傾向があります。そうだとすると、「市場の評価は業績のみで決まるものではなく、ウェルビーイング経営などESGの取り組み(非財務的な取り組み)が評価され、株価に反映している」と捉えることができ、ESGに継続的に取り組む意義の説明に用いています。

    ESGの考えで言うと、多様性も重要なキーワードかと思います。多様性に関する御社の取り組みについて教えて下さい。

    石岡:「女性イキイキ指数」というものを外部に公表しています。2013年から始めた取り組みでしたが、一旦2021年3月に締まりましたので、新たな「女性イキイキ指数」を制定し、開示しております。

    性別に関係なく、多様な方々がいきいき働ける職場づくりに向けて、2013年から取り組みをスタートし、女性の上位職志向や育児からの復帰率、女性リーダー数、女性管理職比率等をKPI化して進めてきました。
    2021年4月に刷新した「女性イキイキ指数」では、「固定化した性別役割分担意識」という、本質的な課題に立ち返り、「男性は仕事、女性は家事育児」といった性別だけを理由とした固定的な役割分担意識について、「反対」と表明する社員の割合をKPIとして定め、意識改革に向けた取り組みをスタートいたしました。

    先ほどの「手挙げ」にもつながるのですが、この取り組みはみんなが自分ごととして意識して取り組む風土づくりが大事だと考えています。風土づくりが進み、固定化した性別役割分担意識が見直されることで、男性の早期・長期の家事・育児参画が実現し、結果として女性の上位職志向が高まり、実態としてリーダー比率・管理職比率・役員比率が増えていく、というストーリーを想定し、それぞれの要素をKPI化しています。

    「ストーリー」という言葉が象徴する通り、丸井グループさんの取り組みやレポートを拝見すると、非常に分かりやすく、伝わりやすいものになっています。一方で「インパクト」のような考え方を社内に仕組みとして落とし込んで社員の皆様に浸透させていくには難しさもあるように思いますが、どのように現場に落とし込んでいるのでしょうか。

    小島:「インパクト」については、しっかりとKPIは立てていますが、あくまで大きな方向性を示したものであって、実際は現場と意見交換して微修正をしていくための大枠の考え方として打ち出しています。現場と数多く議論をしながら、理解を進めています。

    石岡:「インパクト」を言葉だけで理解するのではなく、自分の仕事がどのように社会課題解決につながっているのか、一人ひとりが自分事として考えることが大事です。従って、職場内外でしっかりと対話し、お互い理解を深めながら進めていくことが必要だと考えています。

    経営戦略を支える「丸井グループ流」の人事戦略

    お話を聞いていると、御社は「手挙げ」を軸にした自己申告制度もあれば、会社が主導の人事異動も数多くあり、そこが併存しているのが大きな特徴だと感じています。特に自己申告によらない人事異動の場合は、何を基準に異動を決めているのでしょうか。

    石岡:主に、職場のニーズと本人の成長という視点で決めています。受け手となる部署の「こういうスキル・経験を持っている人が欲しい」というニーズと、そこにいくことで本人の成長につながるか、という双方の視点で選出し、これらがマッチするかどうかで異動を決めています。
    当社では、「職種変更」を通じた人材育成に主眼を置いており、様々な仕事の経験をしている人が多い一方で、その道一筋の専門性の高い人材が数多くいるわけではありません。
    したがって、その部署が高い専門性を求めた場合、100%マッチングさせるのは難しいと考えています。そのため、できるだけ多面的にニーズを汲み取り、一定の必要スキルや経験を持っている人や、活躍の可能性がある人をマッチングさせています。その結果、やや時間はかかるかもしれませんが、組織の活性化につながったり、異動した本人もやれることの幅が広がって成長につながったりと、組織と個人双方において大きなメリットになるのではないかと考えています。

    より適切なマッチングが行われて、結果としてキャリア自律する人材が更に増えていくために、どのような施策を今後進めていきたいでしょうか。

    石岡:一人ひとりのスキルを可視化していく取り組みを進めて行きたいと考えています。先ほどご説明したインパクトにもある通り、社内外に開かれた働き方を実現していくためには、そもそも「自分は何が得意か/それを事業にどう活かせるか」ということを、社員自身が認識することが大事です。また、これが可視化されると、事業を進めていくにあたり、どのようなスキルがその組織に不足しているか、ということも把握できるようになり、その結果、より確度の高い採用や育成につなげられると考えています。

    一般的には、キャリア自律を推進する企業は、社員の内発的動機と部署のミッションのマッチングをかける仕組みとして、ジョブ型を採用される企業さんが多い傾向がありますが、御社はメンバーシップ型の要素も掛け合わせていて「丸井流」とでも言うべき、新しい独自の働き方の姿があるような気がしています。

    石岡:おっしゃる通りで、当社はメンバーシップに近いかもしれませんが、ジョブ型でもメンバーシップ型でもないと思っています。今後はこれまでの取り組みをさらに進化させていく必要があると考えていますが、その時の考え方としては「ジョブかメンバーシップか」ではなく、ジョブとメンバーシップのいいとこ取りをするような、丸井グループ独自の働き方を生み出していきたいと思います。

    構成:河原あずさ・西舘聖哉(Potage)
    イラスト:松田海
    企画:伊藤 剛(キャリアオーナーシップ リビングラボ)

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